

ロックも良し・カクテルもジン !
ジンは、ウォッカ、テキーラ、ラムと並んで、世界4大スピリッツに数えられるお酒です
「スピリッツ」は、醸造酒からアルコール分を蒸溜して造られる蒸溜酒で、醸造酒よりもアルコール度数が高くなります。
ウイスキーや焼酎もスピリッツです。

ジンの起源は、1660年頃、オランダの医学教授であるシルヴィウス博士が、アジアなど植民地における熱病対策に利尿剤として開発したと言われています。
その製法は、利尿効果のある薬草として知られていたジュニパー・ベリーをアルコールに浸した後に、蒸溜するというものでした。
「蒸留されてできたニュートラルスピリッツにジュニパーベリーを含む、ボタニカル(植物成分)を抽出した蒸溜酒」がそれである。
ジンはトウモロコシや大麦麦芽などの穀物を主原料としてグレイン・スピリッツ(グレインとはgrain=穀物)をつくり、風味付けのボタニカルには、コリアンダー、リコリス、オレンジピールなど、さまざまな植物が使われるが、ジュニパーベリーは必須である。
松ヤニの香りジュニパーベリーの風味がする蒸留酒ともいえる。
ジュニパー(西洋ネズの木)ベリーとは、北半球の比較的寒い地域に分布する、背の低い針葉樹の実で、古くから、外傷や病気の治療目的で使われていた。
スパイスなどに比べて、手に入りやすいこともあって、欧州ではこぞってジュニパーベリーが使われたのである。ジンの語源もジュニパーに由来する
やがてオランダからイギリスに渡り、味もドライに変化させ、一大ブームを巻き起こしました。
いま、ロンドン・ジンといわれるのがこのタイプです。
ロンドン・ジンは爽やかな香気とキレのある味わいが特徴で、熱帯病の特効薬という出自からうかがえるように、夏やまだ暑さの残る季節にぴったりの酒だ。
その後、ジンは大西洋を越えてアメリカに行き、カクテルベースとして脚光を浴びるようになった。
「オランダ人が生み、イギリス人が洗練し、アメリカ人が栄光を与えた」
といわれるスピリッツである。

ロンドン・ドライ・ジン
ロンドン・ジン、イングリッシュ・ジンなどとも呼ばれイギリス、ロンドンが主産地。
天然のボタニカルのみを使用し、蒸留し、瓶詰めの際、糖分以外の添加物が基本的にありません。
連続式蒸留機を用いた、とてもクリアな酒質のニュートラルスピリッツが使用するのが一般的です。
ヘミングウェイは、ゴードンが好みだったようですね。
ビーフィーターやタンカレー、ボンベイサファイヤなどいろいろなジンがありますが、ゴードンはハードな味わいです。
ラベルの「イノシシ」のシンボル・マークも、野性的で、ゴードンの味わいを象徴しているようだ。
私は、ゴードンのロック!

ジュネヴァ
日本ではオランダジンとかダッチジンとか呼ばれている
ジンの原型であり、現在もオランダなどで造られる、ドライジンに比べて穀物由来の香りが強いタイプ。
原産地呼称制度(AOC)で産地が定められており、オランダ、ベルギー、それにフランス、ドイツの一部の地域で作られています。
ジン同様にベースとなるニュートラルスピリッツの他、モルトワインと呼ばれる大麦麦芽などの穀物を原料に、単式蒸留で造られるスピリッツが用いられるのが特徴です。
使用されるボタニカルは少ない傾向にあり、だからこそ穀物由来の香味が強くなり、リッチな味わいになり、35~38度前後と、アルコール度数が低い。
シュタインヘーガー
生のジュニパーベリーを発酵、蒸留させたお酒。
地理的表示が認定されており、発祥の地でもあるドイツ・シュタインハーゲン町でのみ造られています。
ドライ・ジンよりは控え目な風味を持つ。
オールド・トム・ジン
ドライ・ジンが作られるようになる以前、瓶詰などの際に砂糖などを加えた、ドライジンに比べて甘口のジン。
連続式蒸留機がない頃、荒い味わいにならざる得なかったジンを、飲みやすくするために砂糖を加えたのが始まりとされています。
その呼び名は、トムキャットと言われる猫をモチーフにした販売機で販売されていたことに由来しています。
18世紀のロンドンでジンの密売を行ったキャプテン・ダドリー・ブラッドストリートの店舗に架けられた黒猫(「Old Tom Cat」)の木製看板に由来すると言われています。
猫の前足の看板の下には、金銭を中に入れる隙間と、設けられていた管から、パブの中にいるバーテンダーが注いだ、1ショットのジンが流れてくるようになっていたようです。
カクテルのトム・コリンズは本来このジンを材料とする。
私は、トム・コリンズが大好きです。😀

皆さんも、色々なジンをお楽しみください。
ジンは、初めての方でも飲みやすいと思います。

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